10月の頃だったろうか、Order Made ClubでAnnette Peacockの"I'm the One"のCD化を進めているという話を聞いて1票を投じてみたのは。
もしこれが実現すれば世界初CD化だという。
投票締め切りはこの12月31日だ。果たして世界初CD化は実現するものなのだろううか。
このアルバムがLPで発売になったのは1972年で、何気なくレコードショップで買い求め、聴いてみて衝撃を受けたのは今でも憶えている。
「すげ〜!」実にただこの一言だった。
私は基本的にはフォーク、ロック、ブルースファンだったのだが、偶にはジャズ喫茶に行って何となくジャズも聴いていた。
この"I'm the One"は、所謂メインストリームジャズとは全く違っていて、こういうジャズもあるのかと驚愕した訳だ。
最も70年代の初めは当時の言葉で言えばNew Jazzと言われたカテゴリーの時代であり、 Milesの"Bitches Brew"直後で、Return To Foreverや、Mahavishnu Orchestra、Weather Report等、次々と従来のジャズの概念にはないグループが現れた時代でもあった。
またこのアルバムではバックの演奏もさることながら、最も気に入ったのはAnnetteの表現力、その情念とエロスが迸るような彼女の歌唱だった。
その後ジャズ関連の雑誌等でAnnetteの事や、Annette Peacock=Paul Bley Synthesizer Showを調べたりして、既に発売されていた"Dual Unity"を買い求めたりしていたが、実質的にAnnetteの初リーダーアルバムとしての本作の方が一歩も二歩も先んじていて衝撃的だったと言える。
70年代後半、AnnetteはPaul Bleyと別れ、英国へと渡る。
残念ながらその後にリリースしたアルバムでこの"I'm the One"を超えるものはない。
<2011.03.31追記>
結局のところOrder Made Clubでの復刻は叶わなかったのであるが、2月の末にcdbabyで"I'm the One"の500枚限定のサイン及びシリアルナンバー入りCDがリリースされるような記事を見た。
入荷したらメールを送ってもらえるようにしておいたところ、この3月の初めにその知らせはやって来た。
そして漸くCDが到着したのは3月30日の事。
w/lv Annette Peacock といういつものサインと、シリアルNo.233が記されていた。
残念ながらジャケットデザインはオリジナルと同じではない。
ひょっとするとこの色彩がアメリカでのオリジナルだったのだろうか?
Wednesday, December 1, 2010
Sunday, November 28, 2010
Apple TVって
価格がそんなに高くもないのでApple TVを買ってみた。
iTunes Storeのレンタルビデオを利用したい訳ではない。
iPhoneやiPadに存在している写真をAir Playすることに興味を覚えたのだ。
実際にはiPadに写真を貯め込んでいる妻に使用させるつもり。
試しにやってみると操作上若干の不都合があるが、iPhoneやiPadで写真をスライドショーさせる際にAir Playの相手先をApple TVに指定してやるだけで、リビングルームの液晶TVに写真が次々と表示されるという具合だ。
付属のリモコンを使用するとTV側からApple TV、Homeネットワークを通じて、インターネット上のYouTubeやFlickerのコンテンツを利用したり、iTunes Storeからビデオの配信を受けたりできる。
また、自分のMacのiTunesにある全てのデータが利用できるようになっていて、操作はいたって簡単だ。
ただ、今のところiPhoneとiPad上のiPodから音楽がAir Playできないのが腑に落ちない。
iPhoneとiPadはAirMac Expressを通じてブリッジ接続してあるからかも知れないが、検証はしていない。
実際にはTV側からMac上のiTunesにアクセスしたほうが良いので問題はないのだが・・・。
画像に表示させているCDは、Eddie Higgins Quartet featuring Scott Hamilton、「煙が目にしみる」Smoke Gets In Your Eyes。
「テナー・サックスの名手、スコット・ハミルトンをフィーチャリングしてピアノの名手エディ・ヒギンスがゴージャスでくつろぎに満ちた最上のジャズ・アルバムを完成。50年代にタイム・スリップしたようなジャズ・エイジの雰囲気がとても新鮮。ジャズの快楽に溢れたジャズ芸術の傑作。」とある。2001年録音。
いや、単に画像を合成しただけです。
Friday, November 19, 2010
ようやくiPhone 4へ
ようやく iPhone 3G から iPhone 4 へ機種変更した。
3Gを買った際の2年縛りが明け、iPhone 4 の在庫も潤沢になって来たので、そろそろ良いかと変更してきた次第だ。
3GでもiOSは3.1.3のままにしておいたので、激遅にはならなかったのだが、流石に新しい機種はiOS4でもかなりスピーディーだね。
ケースはEggshellというような名の透明なケースにした。
これは3Gの時もそうだったが、黒の本体のその周囲のステンレスのシルバーがないと、デザイン的には何ともシャープさが失われて鈍く感じるからに他ならない。
3Gから4にして、iPodで聴く音に音質的な違いが感じられたので書いておくことにした。これはBlueTooth経由のaudio-technica ATH-BT02での話。(多分他のヘッドフォンでも同じだろう。)
まず最初に感じたのがiPhone 4では音量が僅かに小さくなる事。
3Gの頃は通常聴く音量を最大音量の2段下に設定していた。初めて4で聴いたとき直ぐに音量が小さいことに気づき、ボリュームをマックスまで上げたがそれでもやや小さいと思えた。
ま、それはそんなには問題ではない。問題は音質。
4の方が音質的には柔らかい。そして残響などは4の方が良く表現してくれる。
私の聴くジャンルに即して言えば、3Gの方が元気があってロックに向いていた。
4は、アコースティックなジャズに向いているし、細部での表現が良いと言える。
ソロピアノの残響やストリングスの響きは4の方がはるかに良いのにはびっくり。
試しにMahlerの交響曲を2曲ほどインストールして聴いてみたが、トゥッティでの音崩れはないものの、残念ながら超低音までもは望むべくもなかったよ。
ま、これは仕方ない、3万・4万するようなヘッドフォンではないからなぁ。
音質は一般的にやはり4に軍配が上がるだろうね。
ちなみに私の場合エンコーディングは基本AACの256。
3Gを買った際の2年縛りが明け、iPhone 4 の在庫も潤沢になって来たので、そろそろ良いかと変更してきた次第だ。
3GでもiOSは3.1.3のままにしておいたので、激遅にはならなかったのだが、流石に新しい機種はiOS4でもかなりスピーディーだね。
ケースはEggshellというような名の透明なケースにした。
これは3Gの時もそうだったが、黒の本体のその周囲のステンレスのシルバーがないと、デザイン的には何ともシャープさが失われて鈍く感じるからに他ならない。
3Gから4にして、iPodで聴く音に音質的な違いが感じられたので書いておくことにした。これはBlueTooth経由のaudio-technica ATH-BT02での話。(多分他のヘッドフォンでも同じだろう。)
まず最初に感じたのがiPhone 4では音量が僅かに小さくなる事。
3Gの頃は通常聴く音量を最大音量の2段下に設定していた。初めて4で聴いたとき直ぐに音量が小さいことに気づき、ボリュームをマックスまで上げたがそれでもやや小さいと思えた。
ま、それはそんなには問題ではない。問題は音質。
4の方が音質的には柔らかい。そして残響などは4の方が良く表現してくれる。
私の聴くジャンルに即して言えば、3Gの方が元気があってロックに向いていた。
4は、アコースティックなジャズに向いているし、細部での表現が良いと言える。
ソロピアノの残響やストリングスの響きは4の方がはるかに良いのにはびっくり。
試しにMahlerの交響曲を2曲ほどインストールして聴いてみたが、トゥッティでの音崩れはないものの、残念ながら超低音までもは望むべくもなかったよ。
ま、これは仕方ない、3万・4万するようなヘッドフォンではないからなぁ。
音質は一般的にやはり4に軍配が上がるだろうね。
ちなみに私の場合エンコーディングは基本AACの256。
Sunday, October 31, 2010
2010 Jazz Best / Keith Jarrett - Jasmin
今年聴いたJazzのアルバムの中で最も気に入ったのが Keith Jarrett & Charlie Haden の Jasmineだった。
最近は出来る限り会社からの帰り道を歩くようにしている。早足で歩いて約30分、のんびり歩いては運動にもならないからそこそこの速度で歩くようにしている。
そしてその時間は誰にも邪魔されずに音楽を聴く時間ともなっている。
この秋は毎日のようにこの Jasmine を聴いていた。
私が Keith Jarrett を初めて聴いたのは、多分1977年「残氓」Survivor's Suite がリリースされた時にこのレコードジャケットの写真と不可思議なタイトル名が非常に気になって、何となくレコードを買ってしまった事による。
その後、「生と死の幻想」Death and the Flower 、The Köln Concert、Solo Concertと聴いて行き、その後 Gary Peacock 名義の Tales of Another を聴いた後は殆ど聴かなくなっていた。
それがこの秋このアルバムを聴くに及んで Keith Jarrett の良さを再認識した次第だ。
ここにはアメリカン・カルテットの頃のようなドラマ性や、聴き手に極度の緊張を強いるソロピアノのような攻撃性はない。一貫して緩やかな演奏で、聴き手に優しい。
おそらくこの演奏を以てしてKeithも歳のせいや病気のせいで軟弱になったなと非難するのは当たらないと思う。
Keithが "Call your wife or husband or lover in late at night and sit down and listen. " と言うように、妻や恋人と一緒に聴いてもらいたいと思うその優しさでいっぱいのアルバムなのだから。
ここ暫くは長年聴いて来なかったKeithのスタンダードものを聴いてみようと思う。
最近は出来る限り会社からの帰り道を歩くようにしている。早足で歩いて約30分、のんびり歩いては運動にもならないからそこそこの速度で歩くようにしている。
そしてその時間は誰にも邪魔されずに音楽を聴く時間ともなっている。
この秋は毎日のようにこの Jasmine を聴いていた。
私が Keith Jarrett を初めて聴いたのは、多分1977年「残氓」Survivor's Suite がリリースされた時にこのレコードジャケットの写真と不可思議なタイトル名が非常に気になって、何となくレコードを買ってしまった事による。
その後、「生と死の幻想」Death and the Flower 、The Köln Concert、Solo Concertと聴いて行き、その後 Gary Peacock 名義の Tales of Another を聴いた後は殆ど聴かなくなっていた。
それがこの秋このアルバムを聴くに及んで Keith Jarrett の良さを再認識した次第だ。
ここにはアメリカン・カルテットの頃のようなドラマ性や、聴き手に極度の緊張を強いるソロピアノのような攻撃性はない。一貫して緩やかな演奏で、聴き手に優しい。
おそらくこの演奏を以てしてKeithも歳のせいや病気のせいで軟弱になったなと非難するのは当たらないと思う。
Keithが "Call your wife or husband or lover in late at night and sit down and listen. " と言うように、妻や恋人と一緒に聴いてもらいたいと思うその優しさでいっぱいのアルバムなのだから。
ここ暫くは長年聴いて来なかったKeithのスタンダードものを聴いてみようと思う。
Monday, September 13, 2010
Bill Evansを偲びながら
レコードをターンテーブルにセットして針を落とした次の瞬間の、タンターンというMy Foolish Heartの出だしの音や、シンバルがシャンシャーンと入る音、カチャカチャという食器の音の生々しさは恐らく生涯忘れることはないだろう。
Bill EvansのWaltz for Debbyは、ジャズを聴き始めて最も初めに買ったジャズのレコードの1枚だ。
これがBillの最高傑作だと思っている方はきっと沢山いるだろうし、検索すればかなり多くの個人によるレコード評が出て来るだろう。
だからそんな事を取り立ててここに改めて記述する必要もないし、黙って聴けば分かることなのだよね。
どのような理由なのかは分からないが、人間の記憶は時として勝手に変容してしまうことがある。
Billの晩期の作品でYou Must Believe In Springというレコードがあるが、私の記憶の中ではこのLPを買って直ぐにBillが亡くなった事になっていた。
ところが検索で出てくる記事は殆ど彼の追悼盤として出たとある。
私はつい今日までそれを本気にしていなかったのだが、どうにも気になって今日ようやくのこと古いレコードを探し出し、油井正一氏のライナーノーツを読んで自分の記憶が完全に間違っていたことを知らされた。
Billが亡くなった1980年の翌年、1981年の春にこのLPは発売されていたのだった。
これは多分1982年に亡くなったGlenn Gouldと、彼のゴルトベルク変奏曲再録盤の記憶と摩り替わってしまったのではないかと推測する。(未確認)
Bill Evansに駄作なしというのは頷ける話ではあるが、私にとっては上記の2枚、初期のWaltz for Debbyと晩期のYou Must Believe In Springがベストだ。
You Must Believe In Springはあまり語られることはないのかも知れないが、Waltz for Debbyの頃とは違って晩年の仄暗く悲しげな雰囲気がまた聴き手の胸を撃つ。
1曲目、B Minor Waltzの静かな出だしのピアノの音は、My Foolish Heartの出だしの音と同様の感動を味あわせてくれる。
Waltz for DebbyはLPレコードでは1曲目のMy Foolish Heart、最後は6曲目でMilestonesだった。
CDの時代になってリリースされたWaltz for Debbyは、LPをそのままCDにした全6曲のものだった。
ところが今販売されているCDには別テイク等が含まれていて、I loves you, Porgyまで全部で10曲程入っている。
ボーナストラックは最後に回して、第1曲目から第6曲目まではオリジナル通りに編集してくれれば良かったものをと感じること頻り。
何故なら長年聴いているとオリジナル6曲すべてのトラックが頭に入っているために、その順番でないと白けてしまうし、また同じ曲をテイク別に続けて聴かされてしまうという馬鹿なことになっているのだ。
従って私のiPhoneに収録してあるデータは別テイクやPorgyは外してオリジナル通りにしてある。
一方、You Must Believe In SpringのCDはボーナストラック3曲をうまく末尾にまとめてくれている。
こう言う配慮はうれしいね。
さてもこの9月15日はBillの没後30周年の命日だ。
そのせいか8月末からは毎晩のようにBillのレコードを聴いている。
今、流れているのはYou Must Believe In Springの2曲目のレコードタイトル曲、10代の頃に観た仏映画「ロシュフォールの恋人たち」の主題歌。
Bill EvansのWaltz for Debbyは、ジャズを聴き始めて最も初めに買ったジャズのレコードの1枚だ。
これがBillの最高傑作だと思っている方はきっと沢山いるだろうし、検索すればかなり多くの個人によるレコード評が出て来るだろう。
だからそんな事を取り立ててここに改めて記述する必要もないし、黙って聴けば分かることなのだよね。
どのような理由なのかは分からないが、人間の記憶は時として勝手に変容してしまうことがある。
Billの晩期の作品でYou Must Believe In Springというレコードがあるが、私の記憶の中ではこのLPを買って直ぐにBillが亡くなった事になっていた。
ところが検索で出てくる記事は殆ど彼の追悼盤として出たとある。
私はつい今日までそれを本気にしていなかったのだが、どうにも気になって今日ようやくのこと古いレコードを探し出し、油井正一氏のライナーノーツを読んで自分の記憶が完全に間違っていたことを知らされた。
Billが亡くなった1980年の翌年、1981年の春にこのLPは発売されていたのだった。
これは多分1982年に亡くなったGlenn Gouldと、彼のゴルトベルク変奏曲再録盤の記憶と摩り替わってしまったのではないかと推測する。(未確認)
Bill Evansに駄作なしというのは頷ける話ではあるが、私にとっては上記の2枚、初期のWaltz for Debbyと晩期のYou Must Believe In Springがベストだ。
You Must Believe In Springはあまり語られることはないのかも知れないが、Waltz for Debbyの頃とは違って晩年の仄暗く悲しげな雰囲気がまた聴き手の胸を撃つ。
1曲目、B Minor Waltzの静かな出だしのピアノの音は、My Foolish Heartの出だしの音と同様の感動を味あわせてくれる。
Waltz for DebbyはLPレコードでは1曲目のMy Foolish Heart、最後は6曲目でMilestonesだった。
CDの時代になってリリースされたWaltz for Debbyは、LPをそのままCDにした全6曲のものだった。
ところが今販売されているCDには別テイク等が含まれていて、I loves you, Porgyまで全部で10曲程入っている。
ボーナストラックは最後に回して、第1曲目から第6曲目まではオリジナル通りに編集してくれれば良かったものをと感じること頻り。
何故なら長年聴いているとオリジナル6曲すべてのトラックが頭に入っているために、その順番でないと白けてしまうし、また同じ曲をテイク別に続けて聴かされてしまうという馬鹿なことになっているのだ。
従って私のiPhoneに収録してあるデータは別テイクやPorgyは外してオリジナル通りにしてある。
一方、You Must Believe In SpringのCDはボーナストラック3曲をうまく末尾にまとめてくれている。
こう言う配慮はうれしいね。
さてもこの9月15日はBillの没後30周年の命日だ。
そのせいか8月末からは毎晩のようにBillのレコードを聴いている。
今、流れているのはYou Must Believe In Springの2曲目のレコードタイトル曲、10代の頃に観た仏映画「ロシュフォールの恋人たち」の主題歌。
Wednesday, September 1, 2010
今でもMahlerを聴いています。
最近Mahlerを聴き始めた。
実に20数年振りになる。
JBL 4331Aをドライブしていたパワーアンプが壊れ、続いてCDプレーヤーが壊れてからは、Macに繋いだシステムでBGMとして小音量で聴く以外にはあまり音楽を聴かなくなった。
従ってクラシックは殆ど聴かなくなっていたのだった。
本当にこの2年ほど前から昔のロックやジャズを再び聴くようになり、ようやくクラシックにも手が伸びる様になって来た。
Mahlerは2番、3番、5番が好きで、オケを替え指揮者を替え、いろいろ聴いたものだった。
再び聴くにあたっては、まずMahlerが書いた最も美しいメロディーの交響曲第3番第6楽章から始めた。
1982年のClaudio Abbado/VPOによる演奏を探し出して、CDを見てみるとなんと第6楽章を単独で聴くことが多かったためだろう、CD2のレーベル面がボロボロになっていた。
CDの黎明期の製品だ。
独グラモフォンの輸入盤でかなり高額だったが、製造品質は今とはかなり違っていたのだろうね。
これは私にとってはかなり思い入れのある演奏で、同じAbbadoでも1990年のBPOとの演奏と比べても、遥かに美しい演奏に思える。
もっとも再生する環境が全く違うので、昔聴いていたように4331Aを大音量で鳴らすとBPO盤がどのように聴こえるのかは判らない。
昔の記憶でVPO盤がすごいと美化されてしまっている可能性もある。
このクラシックを聴かなくなっていた20数年の間に、Pierre BoulezがVPOでMahlerを振っていたり、Bernard HaitinkがCSOでMahlerを振っていたりと、調べるに従って驚くことが沢山ある訳。
暫くはいろいろな演奏を集めて、少しづつ聴き返して行こうと思っている次第。
取り敢えずネットで調べて評価の高かったMichael Gielenの全集を手に入れてみた。
13枚組、3,990円。とんでもない価格だが、価格で演奏の質が決まる訳ではない。
さてそろそろG4の頃のオーディオ環境を今のiMacに再構築するとしようか。
実に20数年振りになる。
JBL 4331Aをドライブしていたパワーアンプが壊れ、続いてCDプレーヤーが壊れてからは、Macに繋いだシステムでBGMとして小音量で聴く以外にはあまり音楽を聴かなくなった。
従ってクラシックは殆ど聴かなくなっていたのだった。
本当にこの2年ほど前から昔のロックやジャズを再び聴くようになり、ようやくクラシックにも手が伸びる様になって来た。
Mahlerは2番、3番、5番が好きで、オケを替え指揮者を替え、いろいろ聴いたものだった。
再び聴くにあたっては、まずMahlerが書いた最も美しいメロディーの交響曲第3番第6楽章から始めた。
1982年のClaudio Abbado/VPOによる演奏を探し出して、CDを見てみるとなんと第6楽章を単独で聴くことが多かったためだろう、CD2のレーベル面がボロボロになっていた。
CDの黎明期の製品だ。
独グラモフォンの輸入盤でかなり高額だったが、製造品質は今とはかなり違っていたのだろうね。
これは私にとってはかなり思い入れのある演奏で、同じAbbadoでも1990年のBPOとの演奏と比べても、遥かに美しい演奏に思える。
もっとも再生する環境が全く違うので、昔聴いていたように4331Aを大音量で鳴らすとBPO盤がどのように聴こえるのかは判らない。
昔の記憶でVPO盤がすごいと美化されてしまっている可能性もある。
このクラシックを聴かなくなっていた20数年の間に、Pierre BoulezがVPOでMahlerを振っていたり、Bernard HaitinkがCSOでMahlerを振っていたりと、調べるに従って驚くことが沢山ある訳。
暫くはいろいろな演奏を集めて、少しづつ聴き返して行こうと思っている次第。
取り敢えずネットで調べて評価の高かったMichael Gielenの全集を手に入れてみた。
13枚組、3,990円。とんでもない価格だが、価格で演奏の質が決まる訳ではない。
さてそろそろG4の頃のオーディオ環境を今のiMacに再構築するとしようか。
Friday, July 23, 2010
遠い渚 - Tracey Thorn
Twitterで「あなたの夏うたって何ですか?」という問いかけがあったので、Tracey Thornの「遠い渚」だと答えた。
確かに1982年だか83年辺りにLPを買って以来、決まって夏に聴いている。
まだ独身の頃、茹だるような暑さの中、独り上半身は裸で朦朧としながら、部屋の中で寝転がってこのLPを聴いていたような記憶だ。
確かにこの音楽は夏の音楽なのだが、日本の夏ではない。日差しががんがんと射して来るような夏なのではないのだ。
言ってみれば薄曇りのような夏日で、気温だけがやたら高く、気怠いという言葉がぴったりと来る夏のイメージなのだった。
そして気怠い暑さの中、Traceyの音楽を聴く時、さらに気怠るさは増幅されるのであった。
さて独身貴族を謳歌していたこの当時、私の向かっていた音楽の方角はジャズやロックではなく、真直ぐにクラシックであり、取分けMaherとBruknerばかりに向いていた。
その私が何故このレコードをチョイスしたのだろうか?
何のことはない、「遠い渚」というタイトルと、ジャケットの可愛いイラストに惹かれただけなのであった。所謂ジャケ買いという奴。
この当時「ネオアコースティック」などというカテゴリーは聞いたこともなく、今頃になって「ネオアコの名盤」などという評価を聞く。
そんなもんかと思いながらも、知らずに買って聴いていたレコードが、後に名盤だと評されるのは嬉しいもんだ。
さて今回この「遠い渚」はLPしか持っていなかったので、CDを探し出して購入してみた。
iPhoneには一応Vinyl Ripしたものがあるのだが、LPにしても3,000枚も並んでいると簡単には見つけられないので、高音質で再Ripしようと思い立ちCDを探した次第。
何と、CDのタイトルは「遠い渚」ではなく、「ア・ディスタント・ショア」になってしまい、淡いピンクだったジャケットの地色は、CDの表紙になって真っ白になってしまっていた。
オリジナルは尊重して貰いたいもんだがねぇ。
Small Town Girl - Tracey Thorn
確かに1982年だか83年辺りにLPを買って以来、決まって夏に聴いている。
まだ独身の頃、茹だるような暑さの中、独り上半身は裸で朦朧としながら、部屋の中で寝転がってこのLPを聴いていたような記憶だ。
確かにこの音楽は夏の音楽なのだが、日本の夏ではない。日差しががんがんと射して来るような夏なのではないのだ。
言ってみれば薄曇りのような夏日で、気温だけがやたら高く、気怠いという言葉がぴったりと来る夏のイメージなのだった。
そして気怠い暑さの中、Traceyの音楽を聴く時、さらに気怠るさは増幅されるのであった。
さて独身貴族を謳歌していたこの当時、私の向かっていた音楽の方角はジャズやロックではなく、真直ぐにクラシックであり、取分けMaherとBruknerばかりに向いていた。
その私が何故このレコードをチョイスしたのだろうか?
何のことはない、「遠い渚」というタイトルと、ジャケットの可愛いイラストに惹かれただけなのであった。所謂ジャケ買いという奴。
この当時「ネオアコースティック」などというカテゴリーは聞いたこともなく、今頃になって「ネオアコの名盤」などという評価を聞く。
そんなもんかと思いながらも、知らずに買って聴いていたレコードが、後に名盤だと評されるのは嬉しいもんだ。
さて今回この「遠い渚」はLPしか持っていなかったので、CDを探し出して購入してみた。
iPhoneには一応Vinyl Ripしたものがあるのだが、LPにしても3,000枚も並んでいると簡単には見つけられないので、高音質で再Ripしようと思い立ちCDを探した次第。
何と、CDのタイトルは「遠い渚」ではなく、「ア・ディスタント・ショア」になってしまい、淡いピンクだったジャケットの地色は、CDの表紙になって真っ白になってしまっていた。
オリジナルは尊重して貰いたいもんだがねぇ。
Small Town Girl - Tracey Thorn
Sunday, July 11, 2010
Carole King & James Taylor Live at the Troubadour
最近聴いたレコードの中で最も感動的だったのが、このCarole King & James Taylor Live at the Troubadourだ。
L.A.のライブハウス、トルバドールでの2007年のライブだという。この春の来日に合わせて発売されたようなタイミングだった。
CDとDVDの2枚組なのだが、最初はCDだけ聴いていた。
まず最初に驚かされるのが、昔のまんまじゃないか!という事。
Sweet Baby Jamesの頃のJ.T.、Tapestryの頃のキャロル・キング、さらには当時の西海岸のスタジオミュージシャン、セクションの面々・・・
歌い方は当時より多少変化したものの、あの頃のまんまだよ。
良い音楽というのは本当に色褪せないものなんだね。
この事をTwitterで呟いたら、何と海の向こうからRTされたのにはびっくりした。
DVDを観たのは、CDを聴いてから2ヶ月位後になってからだった。
実はDVDは観たくなかった。CDを聴いて味わった感動が果たしてそのままDVDでも味わえるのか疑問があったのだ。
J.T.は若くして禿げてしまったし、キャロル・キングはどんなお婆ちゃんになっているかまったく知らなかった。
でもそんな事を気にする必要なんか殆ど無かったんだね。
特にセクションの連中が一人ひとり紹介されながら登場するシーンを見ていたら、やっぱりこいつら昔のまんまだわといった印象だったよ。
変わったのはJ.T.の髪の毛だけだったのではないか!
まぁ、70年代の音楽シーンを愛する人間にとって、このCD+DVDは必携のものということができる。
良いものは変わらない、これだけは声を大にして言っておこう。
YouTubeでLive at the Troubadourの映像を探す。
L.A.のライブハウス、トルバドールでの2007年のライブだという。この春の来日に合わせて発売されたようなタイミングだった。
CDとDVDの2枚組なのだが、最初はCDだけ聴いていた。
まず最初に驚かされるのが、昔のまんまじゃないか!という事。
Sweet Baby Jamesの頃のJ.T.、Tapestryの頃のキャロル・キング、さらには当時の西海岸のスタジオミュージシャン、セクションの面々・・・
歌い方は当時より多少変化したものの、あの頃のまんまだよ。
良い音楽というのは本当に色褪せないものなんだね。
この事をTwitterで呟いたら、何と海の向こうからRTされたのにはびっくりした。
DVDを観たのは、CDを聴いてから2ヶ月位後になってからだった。
実はDVDは観たくなかった。CDを聴いて味わった感動が果たしてそのままDVDでも味わえるのか疑問があったのだ。
J.T.は若くして禿げてしまったし、キャロル・キングはどんなお婆ちゃんになっているかまったく知らなかった。
でもそんな事を気にする必要なんか殆ど無かったんだね。
特にセクションの連中が一人ひとり紹介されながら登場するシーンを見ていたら、やっぱりこいつら昔のまんまだわといった印象だったよ。
変わったのはJ.T.の髪の毛だけだったのではないか!
まぁ、70年代の音楽シーンを愛する人間にとって、このCD+DVDは必携のものということができる。
良いものは変わらない、これだけは声を大にして言っておこう。
YouTubeでLive at the Troubadourの映像を探す。
Thursday, July 8, 2010
そう言えばiPhone4は、発売になったが・・・
最近面倒くさいことが多すぎて、かなりこのブログを放っておいてしまった。
そうこうしている内にiPhoneもいよいよ4になってしまったが、3G発売時に2年の分割で購入しているので、最低あと2ヶ月位経たないとすっきりしないため、機種変更での予約はしないでおいた。
特に3Gで困るようなことはないので尚更である。
さて過日Twitterで、オーディオテクニカのBlueToothワイヤレスステレオヘッドセットATH-BT02に関する呟きでこの製品の発売を知った。
会社の帰りがけに家電販売店に寄ってみると案の定販売していたのでそのまま深く考えずに買ってみた。単にBlueTooth機器を使ってみたかっただけなのだった。
この間まで使っていたヘッドフォンはPHILIPSのSHE9700で価格が安い割に結構な音を聞かせてくれていた。ただiPhoneで使うには、オーディオテクニカのAT336Tというアダプタを併用せざるを得ず、長ったらしいコードが邪魔であったのは言うまでもない。
このSHE9700の前には純正のイヤフォンを含め3品番ほど使ったりしていたが、音質的にそこそこ満足できるものはなかった。
今回のATH-BT02は内臓の3D BASSエフェクトをONにしている限りは帯域バランスは良いようである。ただ弦楽器は若干金属質であり、強奏部で歪が感じられることもあるが、ジャズやロックでは元気があってよろしい!と言った程度か。
オーディオテクニカは低域がたっぷりとしていないので、音質的に痩せぎすなイメージがあったが、この3D BASSエフェクトで低域が強化されるのは◎だよ。
ま、所詮BlueToothによるワイヤレスだ、音質を追求すると言うよりもハンドリングの良さを評価する方が優先だな。
2010.09.13追記
2ヶ月程使ったところで音質と言うより帯域バランスが変わってきた。3D BASSエフェクトは必要ない位に低域がタップリとしてきた事にびっくり。
所謂エイジングが済んで、製品本来の音になってきたのだろう。
ここまで変わるとは思ってもいなかったよ。
そうこうしている内にiPhoneもいよいよ4になってしまったが、3G発売時に2年の分割で購入しているので、最低あと2ヶ月位経たないとすっきりしないため、機種変更での予約はしないでおいた。
特に3Gで困るようなことはないので尚更である。
さて過日Twitterで、オーディオテクニカのBlueToothワイヤレスステレオヘッドセットATH-BT02に関する呟きでこの製品の発売を知った。
会社の帰りがけに家電販売店に寄ってみると案の定販売していたのでそのまま深く考えずに買ってみた。単にBlueTooth機器を使ってみたかっただけなのだった。
この間まで使っていたヘッドフォンはPHILIPSのSHE9700で価格が安い割に結構な音を聞かせてくれていた。ただiPhoneで使うには、オーディオテクニカのAT336Tというアダプタを併用せざるを得ず、長ったらしいコードが邪魔であったのは言うまでもない。
このSHE9700の前には純正のイヤフォンを含め3品番ほど使ったりしていたが、音質的にそこそこ満足できるものはなかった。
今回のATH-BT02は内臓の3D BASSエフェクトをONにしている限りは帯域バランスは良いようである。ただ弦楽器は若干金属質であり、強奏部で歪が感じられることもあるが、ジャズやロックでは元気があってよろしい!と言った程度か。
オーディオテクニカは低域がたっぷりとしていないので、音質的に痩せぎすなイメージがあったが、この3D BASSエフェクトで低域が強化されるのは◎だよ。
ま、所詮BlueToothによるワイヤレスだ、音質を追求すると言うよりもハンドリングの良さを評価する方が優先だな。
2010.09.13追記
2ヶ月程使ったところで音質と言うより帯域バランスが変わってきた。3D BASSエフェクトは必要ない位に低域がタップリとしてきた事にびっくり。
所謂エイジングが済んで、製品本来の音になってきたのだろう。
ここまで変わるとは思ってもいなかったよ。
Friday, March 5, 2010
1年ぶりの亀泉
ほぼ1年ぶりで土佐の亀泉純米を見つけた。うわっ、これは、これはと思い、いそいそと買い込んで行ったのだが・・・。
どう言えば良いのか?
以前飲んでいた当時の印象とはかなり違ったもので、正直戸惑ってしまった。
以前の印象はもっとフルーティーでクールビューティと言ったイメージだった。(昨今の女優で言えば吉瀬美智子といったところか?)
それがその独特のフルーティーさがあまり感じられなくなっているのだ。
その分以前に増して艶っぽさが出ているような気がする。
これは単にこの1年間にこちら側の感受性に変化があったのだろうか。
それとも亀泉側に変化があったのだろうか?
自分の舌に自信を持ちたい気持ちで一杯の私としては、亀泉が変わったとしか思いたくない。
以前に飲んでいたのは、飲み屋では純米吟醸だったが、自宅では純米であった。
この差はさほど大きくはなく、純米吟醸の方が純米より雑味が減り、さらにフルーティな味わいが深かった点だけ。
それでも自宅で食事をしながら飲む酒としては十分においしい酒だった。
それが以前ほどおいしく感じられなくなっている・・・・
こう書いている途中でひとつ思い出した。
そう言えば脳梗塞再発防止のために毎日飲んでいる薬2種類を飲み始めた1年半前、食べ物の味が変わってしまうために担当医に愚痴をこぼしていたことを。
そう、変わってしまったのはこちらの味覚だったのだ。
味覚すべてが変わってしまった訳ではないが、微妙なところで以前と変わって変な味に感じて嫌な気になることがあったのだが、もうそんなことにはすっかり慣れきってしまっていたのだね。
おそらくはそういうことだったのだ。
こんなことでくどくど考える必要はなかったのだ。
微妙な味が分からなくなっている部分があるのだろう。
ならば、今現在の味覚なりに美味しい酒を探せば良いだけのことなのだよ。
どう言えば良いのか?
以前飲んでいた当時の印象とはかなり違ったもので、正直戸惑ってしまった。
以前の印象はもっとフルーティーでクールビューティと言ったイメージだった。(昨今の女優で言えば吉瀬美智子といったところか?)
それがその独特のフルーティーさがあまり感じられなくなっているのだ。
その分以前に増して艶っぽさが出ているような気がする。
これは単にこの1年間にこちら側の感受性に変化があったのだろうか。
それとも亀泉側に変化があったのだろうか?
自分の舌に自信を持ちたい気持ちで一杯の私としては、亀泉が変わったとしか思いたくない。
以前に飲んでいたのは、飲み屋では純米吟醸だったが、自宅では純米であった。
この差はさほど大きくはなく、純米吟醸の方が純米より雑味が減り、さらにフルーティな味わいが深かった点だけ。
それでも自宅で食事をしながら飲む酒としては十分においしい酒だった。
それが以前ほどおいしく感じられなくなっている・・・・
こう書いている途中でひとつ思い出した。
そう言えば脳梗塞再発防止のために毎日飲んでいる薬2種類を飲み始めた1年半前、食べ物の味が変わってしまうために担当医に愚痴をこぼしていたことを。
そう、変わってしまったのはこちらの味覚だったのだ。
味覚すべてが変わってしまった訳ではないが、微妙なところで以前と変わって変な味に感じて嫌な気になることがあったのだが、もうそんなことにはすっかり慣れきってしまっていたのだね。
おそらくはそういうことだったのだ。
こんなことでくどくど考える必要はなかったのだ。
微妙な味が分からなくなっている部分があるのだろう。
ならば、今現在の味覚なりに美味しい酒を探せば良いだけのことなのだよ。
Saturday, February 27, 2010
"Annette Peacock" でググると、
時折特定のキーワードを用いて、新しい情報はないかとGoogleで検索をする訳だが、今日"Annette Peacock"でググってみたら、何とこのブログがトップに現れた。
何故こんな日本の個人のブログがWEB全体で検索した結果としてのトップになるのだろうか?
"Annette Peacock"というキーワードがレアで特殊なのだろうか。
それとも英語の曲名や、イタリア語のCDの説明を記述しておいたからなのか。
通常ならば彼女自身のホームページとか、imtheone.net辺りがトップになっていて良いはずなのだが。
トップに出てくるのは、「エミリア・ロマーニャに愛を込めて」の記事だ。
検索のトップに表示されるということは、"Annette Peacock"のキーワードで、現在全世界から最もアクセスがあるということなのかもしれない。
とすれば、ある意味非常に痛快なことなのだが、私はSEOの専門家でも何でもないのでこれ以上は詮索しない。
さて、以前に個人輸入しようかと書いた彼女の個人制作のようなCD、"31:31"について少し書いておこう。
私が買ったのは彼女の手書きによるシリアルNo.が719だった。
ということはまだ世界で1,000枚も出ていないレアなレコードなのだよ。
ただ、残念ながらこのCDには彼女の良さが出ているとは到底思えない。
ただ綺麗なボーカルと心地良いサウンドが右の耳から左の耳へ抜けて行ってしまうだけではないか。
アバンギャルドで、危険さとエロスを存分に味わせてくれた昔のレコードに比して、既にアーティストとしては枯れてしまったのか、平穏で穏やかなサウンドを好むようになってしまったのか。
正直言ってちょっとがっかりした1枚だったと言える。
話は変わり、余程イタリアはエミリア・ロマーニャに魅せられたのだろうか、Annetteは"31:31"の翌2006年、2007年とエミリア・ロマーニャでツアー演奏を行っている。
"4 Emilia Romagna w/lv"はこの2007年のツアー演奏を記録したCDだ。
サウンドの切り口は古いものの、ここでは昔の曲を演奏することにより自分自身を取り戻したような気がしてならない。
何故こんな日本の個人のブログがWEB全体で検索した結果としてのトップになるのだろうか?
"Annette Peacock"というキーワードがレアで特殊なのだろうか。
それとも英語の曲名や、イタリア語のCDの説明を記述しておいたからなのか。
通常ならば彼女自身のホームページとか、imtheone.net辺りがトップになっていて良いはずなのだが。
トップに出てくるのは、「エミリア・ロマーニャに愛を込めて」の記事だ。
検索のトップに表示されるということは、"Annette Peacock"のキーワードで、現在全世界から最もアクセスがあるということなのかもしれない。
とすれば、ある意味非常に痛快なことなのだが、私はSEOの専門家でも何でもないのでこれ以上は詮索しない。
さて、以前に個人輸入しようかと書いた彼女の個人制作のようなCD、"31:31"について少し書いておこう。
私が買ったのは彼女の手書きによるシリアルNo.が719だった。
ということはまだ世界で1,000枚も出ていないレアなレコードなのだよ。
ただ、残念ながらこのCDには彼女の良さが出ているとは到底思えない。
ただ綺麗なボーカルと心地良いサウンドが右の耳から左の耳へ抜けて行ってしまうだけではないか。
アバンギャルドで、危険さとエロスを存分に味わせてくれた昔のレコードに比して、既にアーティストとしては枯れてしまったのか、平穏で穏やかなサウンドを好むようになってしまったのか。
正直言ってちょっとがっかりした1枚だったと言える。
話は変わり、余程イタリアはエミリア・ロマーニャに魅せられたのだろうか、Annetteは"31:31"の翌2006年、2007年とエミリア・ロマーニャでツアー演奏を行っている。
"4 Emilia Romagna w/lv"はこの2007年のツアー演奏を記録したCDだ。
サウンドの切り口は古いものの、ここでは昔の曲を演奏することにより自分自身を取り戻したような気がしてならない。
Monday, January 18, 2010
Straight, No Chaiser!
この10数年ずっと飲んでいるバーボンがこのBOOKER'S。
アルコール度数が63.5度と、かなりのものだ。
これをストレートでちびちびと飲むのがお決まりで、当然Straight, No Chaiserと言う訳。
初期のBOOKER'Sは、黒い木の箱に入っていた。この頃は今より遥かに旨いバーボンであった。
白木の箱に変わってから味が落ちたと感じた人間は私だけではなかったと思うが、それでも今手に入るバーボンでこれに優るものは無いのではないか。
バーボンを飲むようになったのは、大学を終えて就職し、自分のカネで酒を自由に呑めるようになってからの事だ。
サントリーがI. W. HARPERを輸入し始めた頃、深夜にモノクロのTV-CMを流していた。
そのTV-CMがいたく気に入っていて、バーボンはまずI. W. HARPERから始めた。
10数年に渡って、飲み屋でも自宅でも飲んでいた。その後結婚してからは、Wild Turkeyに変わった。そして今はこのBOOKER'Sだ。
さてもバーボンに似合う音楽と言えば絶対にジャズな訳だが、今日は久しぶりで山本剛のMistyを聴いている。
Erroll Garnerのバラードの名曲Misty、Erroll Garner本人以上に素晴らしい演奏をした1974年、Three Blind Miceの名盤だ。
昔、東京出張での仕事を終え六本木のミスティに行けば、コンコンとスタインウェイの調律を行いながら酒の入ったグラスに口をつけ、また音の微調整をしながらいつの間にかMistyを弾き始めるハウスピアニストの彼の姿に出くわすことがあった。
いつぞやはたまたま所持していたカセットレコーダーでこっそりと録音してしまったりしたが、そのテープは一体どこへ行ってしまったのか?音質はひどいものだったが、貴重な音源だったなと思う。
東北新幹線が開通して一泊での東京出張と言うのが少なくなってからは、ミスティとはとんとご無沙汰になり、そのうちにSwing Journal誌で閉店を知ることになる。
六本木がまだ大人の街だった頃の話ですな。
アルコール度数が63.5度と、かなりのものだ。
これをストレートでちびちびと飲むのがお決まりで、当然Straight, No Chaiserと言う訳。
初期のBOOKER'Sは、黒い木の箱に入っていた。この頃は今より遥かに旨いバーボンであった。
白木の箱に変わってから味が落ちたと感じた人間は私だけではなかったと思うが、それでも今手に入るバーボンでこれに優るものは無いのではないか。
バーボンを飲むようになったのは、大学を終えて就職し、自分のカネで酒を自由に呑めるようになってからの事だ。
サントリーがI. W. HARPERを輸入し始めた頃、深夜にモノクロのTV-CMを流していた。
そのTV-CMがいたく気に入っていて、バーボンはまずI. W. HARPERから始めた。
10数年に渡って、飲み屋でも自宅でも飲んでいた。その後結婚してからは、Wild Turkeyに変わった。そして今はこのBOOKER'Sだ。
さてもバーボンに似合う音楽と言えば絶対にジャズな訳だが、今日は久しぶりで山本剛のMistyを聴いている。
Erroll Garnerのバラードの名曲Misty、Erroll Garner本人以上に素晴らしい演奏をした1974年、Three Blind Miceの名盤だ。
昔、東京出張での仕事を終え六本木のミスティに行けば、コンコンとスタインウェイの調律を行いながら酒の入ったグラスに口をつけ、また音の微調整をしながらいつの間にかMistyを弾き始めるハウスピアニストの彼の姿に出くわすことがあった。
いつぞやはたまたま所持していたカセットレコーダーでこっそりと録音してしまったりしたが、そのテープは一体どこへ行ってしまったのか?音質はひどいものだったが、貴重な音源だったなと思う。
東北新幹線が開通して一泊での東京出張と言うのが少なくなってからは、ミスティとはとんとご無沙汰になり、そのうちにSwing Journal誌で閉店を知ることになる。
六本木がまだ大人の街だった頃の話ですな。
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