Sunday, October 31, 2010

2010 Jazz Best / Keith Jarrett - Jasmin

今年聴いたJazzのアルバムの中で最も気に入ったのが Keith Jarrett & Charlie Haden の Jasmineだった。
最近は出来る限り会社からの帰り道を歩くようにしている。早足で歩いて約30分、のんびり歩いては運動にもならないからそこそこの速度で歩くようにしている。
そしてその時間は誰にも邪魔されずに音楽を聴く時間ともなっている。
この秋は毎日のようにこの Jasmine を聴いていた。

私が Keith Jarrett を初めて聴いたのは、多分1977年「残氓」Survivor's Suite がリリースされた時にこのレコードジャケットの写真と不可思議なタイトル名が非常に気になって、何となくレコードを買ってしまった事による。
その後、「生と死の幻想」Death and the Flower 、The Köln Concert、Solo Concertと聴いて行き、その後 Gary Peacock 名義の Tales of Another を聴いた後は殆ど聴かなくなっていた。
それがこの秋このアルバムを聴くに及んで Keith Jarrett の良さを再認識した次第だ。

ここにはアメリカン・カルテットの頃のようなドラマ性や、聴き手に極度の緊張を強いるソロピアノのような攻撃性はない。一貫して緩やかな演奏で、聴き手に優しい。
おそらくこの演奏を以てしてKeithも歳のせいや病気のせいで軟弱になったなと非難するのは当たらないと思う。
Keithが "Call your wife or husband or lover in late at night and sit down and listen. " と言うように、妻や恋人と一緒に聴いてもらいたいと思うその優しさでいっぱいのアルバムなのだから。

ここ暫くは長年聴いて来なかったKeithのスタンダードものを聴いてみようと思う。


 

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