Friday, March 5, 2010

1年ぶりの亀泉

ほぼ1年ぶりで土佐の亀泉純米を見つけた。うわっ、これは、これはと思い、いそいそと買い込んで行ったのだが・・・。

どう言えば良いのか?
以前飲んでいた当時の印象とはかなり違ったもので、正直戸惑ってしまった。
以前の印象はもっとフルーティーでクールビューティと言ったイメージだった。(昨今の女優で言えば吉瀬美智子といったところか?)
それがその独特のフルーティーさがあまり感じられなくなっているのだ。
その分以前に増して艶っぽさが出ているような気がする。
これは単にこの1年間にこちら側の感受性に変化があったのだろうか。
それとも亀泉側に変化があったのだろうか?
自分の舌に自信を持ちたい気持ちで一杯の私としては、亀泉が変わったとしか思いたくない。

以前に飲んでいたのは、飲み屋では純米吟醸だったが、自宅では純米であった。
この差はさほど大きくはなく、純米吟醸の方が純米より雑味が減り、さらにフルーティな味わいが深かった点だけ。
それでも自宅で食事をしながら飲む酒としては十分においしい酒だった。
それが以前ほどおいしく感じられなくなっている・・・・

こう書いている途中でひとつ思い出した。
そう言えば脳梗塞再発防止のために毎日飲んでいる薬2種類を飲み始めた1年半前、食べ物の味が変わってしまうために担当医に愚痴をこぼしていたことを。
そう、変わってしまったのはこちらの味覚だったのだ。
味覚すべてが変わってしまった訳ではないが、微妙なところで以前と変わって変な味に感じて嫌な気になることがあったのだが、もうそんなことにはすっかり慣れきってしまっていたのだね。

おそらくはそういうことだったのだ。
こんなことでくどくど考える必要はなかったのだ。
微妙な味が分からなくなっている部分があるのだろう。
ならば、今現在の味覚なりに美味しい酒を探せば良いだけのことなのだよ。
 

Saturday, February 27, 2010

"Annette Peacock" でググると、

時折特定のキーワードを用いて、新しい情報はないかとGoogleで検索をする訳だが、今日"Annette Peacock"でググってみたら、何とこのブログがトップに現れた。
何故こんな日本の個人のブログがWEB全体で検索した結果としてのトップになるのだろうか?
"Annette Peacock"というキーワードがレアで特殊なのだろうか。
それとも英語の曲名や、イタリア語のCDの説明を記述しておいたからなのか。
通常ならば彼女自身のホームページとか、imtheone.net辺りがトップになっていて良いはずなのだが。
トップに出てくるのは、「エミリア・ロマーニャに愛を込めて」の記事だ。
検索のトップに表示されるということは、"Annette Peacock"のキーワードで、現在全世界から最もアクセスがあるということなのかもしれない。
とすれば、ある意味非常に痛快なことなのだが、私はSEOの専門家でも何でもないのでこれ以上は詮索しない。

さて、以前に個人輸入しようかと書いた彼女の個人制作のようなCD、"31:31"について少し書いておこう。
私が買ったのは彼女の手書きによるシリアルNo.が719だった。
ということはまだ世界で1,000枚も出ていないレアなレコードなのだよ。
ただ、残念ながらこのCDには彼女の良さが出ているとは到底思えない。
ただ綺麗なボーカルと心地良いサウンドが右の耳から左の耳へ抜けて行ってしまうだけではないか。
アバンギャルドで、危険さとエロスを存分に味わせてくれた昔のレコードに比して、既にアーティストとしては枯れてしまったのか、平穏で穏やかなサウンドを好むようになってしまったのか。
正直言ってちょっとがっかりした1枚だったと言える。

話は変わり、余程イタリアはエミリア・ロマーニャに魅せられたのだろうか、Annetteは"31:31"の翌2006年、2007年とエミリア・ロマーニャでツアー演奏を行っている。
"4 Emilia Romagna w/lv"はこの2007年のツアー演奏を記録したCDだ。
サウンドの切り口は古いものの、ここでは昔の曲を演奏することにより自分自身を取り戻したような気がしてならない。
 

Monday, January 18, 2010

Straight, No Chaiser!

この10数年ずっと飲んでいるバーボンがこのBOOKER'S。
アルコール度数が63.5度と、かなりのものだ。
これをストレートでちびちびと飲むのがお決まりで、当然Straight, No Chaiserと言う訳。
初期のBOOKER'Sは、黒い木の箱に入っていた。この頃は今より遥かに旨いバーボンであった。
白木の箱に変わってから味が落ちたと感じた人間は私だけではなかったと思うが、それでも今手に入るバーボンでこれに優るものは無いのではないか。

バーボンを飲むようになったのは、大学を終えて就職し、自分のカネで酒を自由に呑めるようになってからの事だ。
サントリーがI. W. HARPERを輸入し始めた頃、深夜にモノクロのTV-CMを流していた。
そのTV-CMがいたく気に入っていて、バーボンはまずI. W. HARPERから始めた。
10数年に渡って、飲み屋でも自宅でも飲んでいた。その後結婚してからは、Wild Turkeyに変わった。そして今はこのBOOKER'Sだ。

さてもバーボンに似合う音楽と言えば絶対にジャズな訳だが、今日は久しぶりで山本剛のMistyを聴いている。
Erroll Garnerのバラードの名曲Misty、Erroll Garner本人以上に素晴らしい演奏をした1974年、Three Blind Miceの名盤だ。
昔、東京出張での仕事を終え六本木のミスティに行けば、コンコンとスタインウェイの調律を行いながら酒の入ったグラスに口をつけ、また音の微調整をしながらいつの間にかMistyを弾き始めるハウスピアニストの彼の姿に出くわすことがあった。
いつぞやはたまたま所持していたカセットレコーダーでこっそりと録音してしまったりしたが、そのテープは一体どこへ行ってしまったのか?音質はひどいものだったが、貴重な音源だったなと思う。

東北新幹線が開通して一泊での東京出張と言うのが少なくなってからは、ミスティとはとんとご無沙汰になり、そのうちにSwing Journal誌で閉店を知ることになる。
六本木がまだ大人の街だった頃の話ですな。
 

Sunday, December 27, 2009

Timbuk2というつぶやきを聞いて

Twitterで「Timbuk2が欲しい。」というつぶやきを聞いて、おいおい今でもTimbuktuなんて存在しているのかよ?と思いながら、Tuは2なのだが何気なくスペルが違うことが気になりググってみた。
何と、「メッセンジャーバッグ TIMBUK2 (ティンバックツー)」という文字が真っ先に出てくるではないか。
クリックしてみるとそこはTIMBUK2オンラインショップ。
カメラインナー付きメッセンジャーバッグは2010年度デジタルカメラグランプリ カメラバッグ(ショルダー)部門で金賞を受賞したと言う。
これは良いやと、思わずそのまま購入してしまった。
SONY純正のメッセンジャーバッグ型よりは高いが、もっとカジュアルイメージで使いやすそうだ。
だいたいカメラを収めたインナーボックスをそのまま外せば、普段でも使えるというのが良いね。
今空いているジュラルミンのバッグではいかにもで使いたくないし、またThe North Faceのヒップバッグもイマイチ使いにくくて、良いカメラバッグを探していたいたところでもあった。
さすがにMacユーザーは、Timbuk2などと書かれると、単純にTimbuktu(ティンブクツー)の事だと思ってしまうんだね。

さて、遠隔操作ソフトTimbuktuは、Apple Remote Desktopが出てからはとうに役目を終えたのかなと思い、こちらもググってみる。
いやいや今でも存在するどころか、すでにWindowsとのマルチプラットフォームになっているんだね。
私がMacを使い始めた1990年、漢字Talk6のシステム上で既にTimbuktuはDesk Accessoryという形式で存在していた。
Gigabitの現在、昔のLocalTalk上での使い心地など想像するにたかが知れるが、それでもこんなことが出来るのだとびっくりさせてくれるソフトだった。

しかし何故Timbuk2がティンバックツーなんだ?ティンブクツーで良いんじゃないの?
どうも聞き慣れない言葉だから、日本ではわざと製品のバッグに掛けて分り易くティンバックとしたのでは、と言うような気もする。
日本では、バッグもバックも区別ないからねぇ。
ファラオン社がTimbuktuを開発したのが80年代の末、Timbuk2は今年で20周年と言うから、おそらく同時期とはいうもののファラオン社のTimbuktuの方が僅かに早かったんだろうね。
そもそもTimbuktuはサハラ砂漠の歴史上の都市名だ。これに由来してかなり遠くにある場所を意味すると言う。ファラオン社がネットワークを通じて他のMacをコントロールするソフトにこの名前を与えたのにはかなりの意味があったと思える。
私は歴史に従い、このバッグもティンバックツーとは言わず、今後もティンブクツーと発音することにしよう。
 

Sunday, November 29, 2009

Ann Burton、没後20年

Ann Burtonの歌を最初に聴いたのは、同期で入社した奴が私に聴いて欲しいと置いていったカセットテープでだった。
そいつは根っからのジャズファンで、ブルース/ロックファンの私とでは聴いている音楽のジャンルは違えど、お互いオーディオファンということもあり、頼めばブルースもかけてくれるジャズ喫茶で仕事帰りに酒を飲んだものだった。
その彼が家業を継ぐために故郷に戻る事になり、私に聴いてくれと置いて行ったのだった。

そのカセットテープに録音されていたのが、このBlue Burtonだった。私はこれを聴いて直ぐに彼女の歌の虜になった。
最後の1曲がSanny、かつてCherが歌って一世を風靡したポップチューンなのだが、最初からこの最後の1曲まで、英語がネイティブではないヨーロッパ人の英語はわれわれ日本人でも聴き取り易く、全ての曲の一言一言が心に沁みてくるようであった。

もう音質の良くないカセットテープでなんか聴いてはいられない、直ぐにレコード店に走った事は言うまでもない。
ジャケットを見ながら、いやーぁ、おばさんやなと思いながらも、このBlue BurtonとBallads & Burtonを買った。以来この2枚は、私の中でジャズボーカルの名盤として存在している。
Cherが歌った曲はもう1曲、Bang BangがBallads & Burtonに収録されている。以後CarpentersやCarole King等、その時のポップなヒット曲を自家籠中に歌いこなすなど、選曲の妙が伺えたものだ。

その後、Ann Burtonのレコードはほとんど買ったが、CDで買い直したのはこのBlue BurtonとBallads & Burtonだけである。
彼女は日本人の侘び・寂びに通じるような感情の表現をするためか日本のジャズファンには人気が高く、そのせいか彼女自身も日本贔屓だったため、何度も来日してレコーディングを行った。70年代末のダイレクトカッティングが流行った頃、ボーカルでダイレクトカッティングを行った事にもびっくりしたものだった。

さて、しっとりとしたバラードで人気を得たAnn Burtonだったが、実は小粋にスイングする歌い方も得意としていたのだ。
上記2枚の他にお勧めしたいレコードといえば、やはり六本木のミスティでのライブだろうか。今となっては伝説とも言えるジャズクラブでのライブは、残念ながら実際に聴いた訳ではないのだが、在りし日のミスティを知っている人間にとってはレコードを聴けば容易にそのライブの様子が想像できる。
ここでは初期の2枚のレコードにはない乗りが感じられるだろう。

Ann Burton、本名Johanna Rafalowicz。俳優Richard Burtonが好きでこの芸名を使っていたと言う。1989年11月29日、故郷アムステルダムにて没す。
私にとっては初めて女性ジャズボーカルの魅力を教えてくれたシンガーだった。