某デパ地下の酒売り場にぽつんと1本だけ「七福神」を見つけた。平成15年度産酒・純米吟醸熟成酒とある。
七福神は出張が多かった30代の頃、盛岡に行くとよく飲んでいた酒だった。いつ何処でこの銘柄に初めて出会ったのかは殆ど覚えていないが、当時は盛岡に行ったら七福神だと単純に覚えていたのだろうね。仕事を終えてホテルにチェックインし、その後一人でホテルからそう遠くない小さな飲み屋のカウンターで、七福神を飲みながらカマスの塩焼きを食べたなぁとふと思い出された。実はそれがカマスを食べた最初だったんだ。
青森に行けば「田酒」、水戸に行けば「一品」、山形では「出羽桜」、新潟は「〆張鶴」。富山は「立山」。秋田は、旨い酒に出会った記憶はあるが、残念ながら銘柄を覚えていない。考えてみたら秋田って1回しか行っていないのだった。そのような酒はまだまだあるなぁ。
このように30代の頃の私の中では、酒はその土地と一体化していたものだった。その土地に行ってその土地の旨い酒を探すというのが一つの楽しみだったんだね、きっと。
いつの頃からなのだろう、その土地の米と水を使うのではなく、著名な酒造好適米をどこからか持って来て、またどこからか旨い水を持って来て酒を造るようになったのは。「十四代」がもてはやされていた頃は、あちらこちらで山田錦を使っていたような気がするが、最近はどうなの?日本にも産地呼称法があれば面白いのにね。
ここ2年程、ずっと高知の「亀泉」純米を飲んでいたが、この頃このデパートでは亀泉を仕入れなくなった。流石に最近は日本酒を飲む頻度が落ちています。
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