Saturday, January 31, 2009

永遠のフィルモアウエスト

20代の初め、アコースティックからエレクトリックに持ち替えてからの私のギターのアイドルはMike Bloomfieldだった。彼は結構な数のレコードを残したが、最高傑作はやはりこのLive at Bill Graham's Fillmore West(永遠のフィルモアウエスト)にとどめを刺す。
当時このジャケットを見て彼がプレーントップのレスポールを使っているものとばかり思っていた。しかし、数年前モンタレーポップスフェスティバルに出演するThe Electric FlagのDVDを見る限りにおいては、虎目のレスポールだったということが解った。所謂バーストだわね。
70年代前半、本物のレスポールなどお目にかかる事もできなかった。GRECOのEG-360が我らのレスポールだったのだ。アンプはまだチューブアンプの頃だから、GRECOの歪みやすいPUとアンプ直結で簡単にナチュラルオーバードライブできた。偽レスポールでもそこそこそれっぽい音が簡単に得られていたのだね。
当時大学の軽音楽部ではフェンダーのTwin Reverbが使われていた。ジャズではあまり歪まないアンプとして一般に使われていたのだろう。隣の医科大に行ってもやはりTwin Reverbだった。日曜日はそれらを持ち出してフルテンで使っていたのだ。さすがにあまり歪まないとは言ってもね。
私が今でもフェンダーのアンプを使っているのは、Mike Bloomfieldがフェンダーを使っていたからその影響でというのではなく、単に昔からフェンダーに慣れ親しんでいただけに過ぎない。残念ながら今使っているのはPrinceton 112+、チューブではない。
いつの間にか音が出なくなったままのVibro Champ銀パネはまだ保存してある。いつか修理できるのだろうか。

 

Monday, January 19, 2009

ようやく意識が

ようやく妻の意識が正常に戻ったようだった。この1ヶ月の間、彼女の意識は現実と夢の間を常に行き来していた。主治医がどんな薬を使っていたのか、私には分からない。身体が動かないばかりか、言葉も満足に話せない、そんな酷い副作用の状態からようやく生還して来たような気がする。
後は食事も満足に摂れなかったような栄養失調状態から脱して、早く戻って来て欲しい。

Keith Jarrettのケルンはジャズファンだけではなくかなり広範囲に流行った記憶がある。私は特に聴きたいとは思ってはいなかったのだが、あまりに流行っているのでついつい買ってしまった口だ。(そういえばソロコンサートまで買ってしまったなぁ。 )
Keith Jarrettは「生と死の幻想」と「残氓」が好きで好んで聴いていた。それに比してソロものはレコード買ったものの余り聴かなかった。

妻のいる病院からの帰り道、ケルンを何10年ぶりかで聴いてみた。昔聴いた頃と違って、聞き方がちょっと変わったかもしれないことに気が付いた。若かった頃は音に対して真っ正面に向き合って聴いていた。でも今は、演奏者の側に立って聴けるようになったということができそうだ。つまり自分がKeithになって演奏しているような気分で聴けるのだ。
おそらく若い頃はJBLのスタジオモニターの前で出て来る音と対峙して聴いていた訳だが、昨今はiPodや、机の前でiTunesで小音量で聴くようになったことと無関係ではないのかもしれない。
 

Tuesday, January 6, 2009

Concerto Grosso 1さえあれば

軟派な i Poohが出て来たのでは、もう一方の軟派の雄、New Trollsを出さざるを得ないでしょうね。
Concerto Grosso 1、2と聴いて来て、その後CDで買い直してからはもう全く聴かなくなっていたのだが、昨年昔のロックを聴き返すようになっていろいろ調べてみると、何と2007年にConcert Grosso 3が新しく出た事や、日本にも何度か来日していたとか、ライブのDVDが出た等という情報が出て来るわ、出て来るわ。
もうすっかり浦島太郎状態の私なのですね。

New Trollsの魅力、いやConcerto Grossoの魅力というのは、やはりオーケストラとのコラボレーション、甘美なメロディーとハーモニーと言う事ができるだろうし、日本人でこの手合いが嫌いだという奴もそうそういないと思う。

New Trollsはこの甘美な三部作以外に、Senza Orario, Senza Bandiera (1968)、New Trolls (1970)、Tempi Dispari (1974)、UT (1979)等が自分のライブラリで聴けるが、80年代以降はほぼお手上げだ。
今でもなお現役で、何枚のレコード/CDをリリースしたものやら。もっとも私にとってはConcerto Grosso 1 が聴ければあとは何もいらないのだが。
(あ、ライブのDVDはぜひとも観てみたい。)

画像はConcerto Grosso 1のジャケット内側見開き面のメンバーが写っている面。